よくある質問
Q&A「境界性パーソナリティ障害」とは
不安定な自己、他者のイメージ、感情・思考の制御不全、衝動的な自己破壊行為などを特徴とする障害です。英語の “Borderline” の和訳であるが、旧来の「境界例」(すなわち、神経症と精神病との境界例)とは異なる疾患疑念ある。思春期・青年期に生じ、成人期に至ると軽減する。いわば、脳と心の成長の病である。不安や抑うつのような精神症状のみならず、自傷行為、自殺企図、薬物乱用など、行動化を生じやすい。治療は、薬物療法のみならず、精神療法・心理療法および、周囲の人々の協力(環境調整)を不可欠とする。
「17歳のカルテ」原題:Girl, Interrupted、1999年のアメリカ合衆国の伝記青春映画。2000年に日本公開された。原作は1994年に出版されたスザンナ・ケイセンによる自伝。日本語訳は「思春期病棟の少女たち」吉田利子訳/草思社/1994。
ある日突然、薬物大量服用による自殺未遂を起こして精神科病院に収容されたスザンナ(ウィノナ・ライダー)。パーソナリティ障害という自覚が無く、その環境に馴染めなかったスザンナだが、病棟のボス的存在であるリサ(アンジェリーナ・ジョリー)の、精神疾患である事を誇るかのような態度に魅かれていく内に、精神科病院が自分の居場所と感じるようになっていく。
しかし退院した患者の近親姦を喝破してその患者を自殺に追い込むというリサの行動から、徐々に彼女の行動に疑問を持つようになって行く。だがその事でリサに疎んじられ、他の患者も全員リサに同調して彼女は孤立する。
やがてリサや他の患者との全面対決に至るが、その出来事によってスザンナは「リサはここ(精神科病院)でしか生きられないからこれだけ強気な行動に出られるのだ」と気づき、自分は社会復帰を目指さなくてはならないと決意し、退院したところで映画は幕を閉じる。